ピュタゴラスって、みんなも聞いたことがある「ピュタゴラスの定理」で有名だけど、実はただの数学の人じゃなかったんだ。
彼は古代ギリシャで生まれた人で、とっても長い間いろいろな国を旅して、勉強や学びを積んだ後、イタリアに移り住みました。そこで「ピュタゴラス教団」というグループを作り、自分の考えを仲間に教え始めました。
みんなから「先生」や「教祖」みたいにすごく尊敬されていたんだよ。
・ピュタゴラスは教団を作った偉人
ピュタゴラス教団の入信条件と理由
このピュタゴラス教団には、特別なルールや考え方がたくさんありました。
たとえば、教団に入るためには、自分の持っているお金や宝物を全部教団に渡さなければならなかったんだ。さらに、教団のメンバーはみんな白い服(亜麻の服って言うんだ)を着て、生活のルールもとても厳しく決められていたの。
・教団メンバーは白い亜麻服が必須
ピュタゴラス教団が禁止していた習慣とは
教団の人たちが守っていたルールの一つに、「肉を食べない」っていうのがあったんだって。「どうして?」って思うよね。
それは、ピュタゴラスたちが「人の魂(たましい)は、死んでも別の体に生まれ変わって生き続ける」と考えていたからなんだ。つまり、「誰かの魂が動物の体に入って生まれ変わっているかもしれないから、動物の肉を食べると、その誰かを食べちゃうかもしれない!」って思って、肉を食べないようにしていたんだ。
・教団メンバーは白い亜麻服が必須
また、ピュタゴラス教団の生活には「自分の心や行いをきれいにする」ことがとても大切だとされていました。だから、教団のメンバーは毎朝と夜に、自分の行いをじっくり振り返ったり、厳しい生活を守ったりして、心を磨こうとしていたんだよ。
・教団メンバーは心と行いを清める
ピュタゴラスの音楽理論と調和の法則
さらに、ピュタゴラス教団では、数学や天文学、音楽などの勉強もたくさんしていました。でも、ピュタゴラスたちは、ただ勉強を楽しむためにやっていたわけじゃないんだ。
彼らは「こういった学びが、私たちの魂をもっと自由にしてくれる」と信じていたんだ。特にピュタゴラスは「すべての物事は『数』というもので成り立っている」と考えていて、たとえば音楽の音も「数の関係」で決まっていると気づいたんだ。
・ピュタゴラスは音楽も数で説明
ピュタゴラスの数に基づく音楽理論
どういうことかというと、もしギターやバイオリンの弦をちょうど半分にすると、もとの音より1オクターブ高い音が出る、っていう法則があるんだ。
この「1:2」っていう関係みたいに、他の音の高さも「数の比率」で表せることを見つけたんだよ。これは、見たり触ったりできない音楽にも「数の秩序」があるってことを示しているんだ。
この発見のおかげで、ピュタゴラスは「音楽にも、世界にも、すごく美しい秩序や調和(ハーモニー)がある」と考えたんだよ。
・ピュタゴラスは数と音の法則性
ピュタゴラスが考えた宇宙の秩序
そして、ピュタゴラスは「宇宙のすべてが秩序でつながっている世界」を「コスモス」と呼んで、このコスモスこそが美しくて素晴らしいものだと信じていたんだ。このような考え方が、のちの科学の考え方の元にもなったんだって。
ピュタゴラスの考え方や教団の活動は、現代の私たちが考える「科学」や「数学」にとっても大きな影響を与えたんだよ。